2024年4月、台湾のTSMCが発表した先月までの3か月間の決算は増収増益となっていることがわかり、その原因No.1としてAI＝人工知能向けなど、最先端の半導体の需要が拡大したことであると公表されました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240418/k10014426431000.html
台湾TSMCの特徴
台湾のTSMC（Taiwan Semiconductor Manufacturing Company）は、以下のような特徴を持つ世界的に有名な半導体企業です:
- 世界初の専業ファウンドリ: TSMCは世界で初めてファウンドリ（他社の半導体製造を請け負う企業）として知られています¹[1]。
- 高性能な半導体製品の生産: 最先端の3nmプロセス技術を持ち、高性能な半導体製品を生産する技術力があります。
- 大規模な生産能力: 2022年のメモリを除く世界の半導体生産額の約30％を生産しており、18の製造拠点を持ち、73,000人の従業員を擁しています。
- 経営理念: 誠実さ、核となるビジネスへの注力、国際化の追求、長期展望と戦略の重要性の認識など、10項目の経営理念を掲げています。
- 主要な取引先: Apple、Qualcomm、NVIDIAなどの大手アメリカ企業との強い関係を持っています。
これらの特徴により、TSMCは半導体業界において非常に重要な役割を果たしており、その技術力と生産能力は世界の多くの先進的な電子機器に影響を与えています。また、熊本県に進出したことで、日本国内でも注目を集めています。
半導体不足は解消された？
世界的な半導体不足については、いくつかの報告によると、状況は徐々に改善されつつあるようです。以下の情報があります：
- 供給能力の拡大: 積極的な供給能力の拡大などを背景に、半導体不足の問題が解消する方向にあるとのことです。
- 在庫の増加: パソコンやスマホの循環的な需要減少で在庫が積み上がっており、これが半導体不足の解消に寄与している可能性があります。
- 業界の見通し: 調査対象エグゼクティブの65％は、2023年には半導体の供給不足が緩和されると考えており、15％は、ほとんどの製品ですでに需要と供給のバランスが取れていると考えています。
ただし、半導体市場は非常に複雑で、地政学的なリスクや新技術への移行、各国の産業政策など、多くの要因によって影響を受けています。そのため、一部の業界や地域では依然として半導体不足が続いている可能性もあります。また、新しい工場の建設や技術の導入には時間がかかるため、完全な解消にはさらに時間が必要かもしれません。今後の市場の動向に注目が集まっています。
